「な、なんでわたしなの……?」
どうして会ってまだ間もないわたしが隣にいると眠れるんだろうか。
わたしに何か特別な力があるわけじゃないし。
「わかんねえ」
「だよね」
善くんがわからないんじゃ、わたしになんてもっとわからない。
「でも」
「ん?」
彼のアーモンドのような瞳がじっとわたしを捉え、その綺麗な顔がどんどん近づいてくる。
「俺ら遺伝子レベルで相性がいいってことかもな」
柔らかいものがちゅ、と短い音を立てて、首筋に触れ、そのままペロリと舐められた。
「……んやぁ」
自分でも驚くほど甘い声が口から漏れた。
「……かわい、柚音ちゃん。じゃあね」



