「ファンのみんなは大事にしたいし、傷つくことはできるだけしたくないとは思うけど、柚音ちゃんが傷つくのはもっと嫌」
「え……?」
「でも柚音ちゃんの泣き顔はそそられそう」
「な、なに言ってるの!?」
わたしの慌てた反応をみて、クスクスと楽しそうに、満足そうに笑っている。
わたしのときめきを返せ!!!
「じゃあ、また俺と一緒にお昼寝しようね」
そう言ってわたしの上から上半身を完全に起こす。
「わたしは寝ないけど……」
こんな状況で眠れるわけがない。
この前は自分の家のベッドだったけど、これからは太ももにスーパーアイドルの頭が乗ってるんだよ!?
「俺、柚音ちゃんがいないとまともに眠れなくなりそうだから」
少し寝たおかげなのか、先程よりも顔色が少しだけよくなっている気がする。



