パーフェクトな君の弱点。



あー、それならありえるなあ。
なんて、考えている場合じゃない。

どうしよう……!?

この男の子をどうにかしないとわたしが部屋に入れない!

かと言って、この男性を放っておくこともできない。


よし、ちょっと申し訳ないけど起こそう。


「あのー……すみません。起きてください」


恐る恐るそう言いながら男の子の肩を揺する。

10秒待っても、30秒待っても起きる気配のない彼。


はあ……バレたらお母さんに怒られちゃいそうだけど、一晩くらい泊めてあげても大丈夫かな。

そう思い、部屋の鍵を開けて男の子を持ち上げようとするけど体格の全く違うわたしに持ち上げるわけがない。


せめてちょっとでも起きてくれたら……。


そう思っていると、「んんー……」とモゴモゴと男の子の口が動いた。