パーフェクトな君の弱点。



なんて意気込んで、実家で夜ご飯を食べて実家でもらった食材を片手に家の前まで帰ってきた。

そこまではよかったんだけど……


「え……なんで?」


思わず、口から零れ落ちた言葉。

いや、そうこの光景をみてそう思わない方がおかしい。


もう一回言おう。

なんで?

というのもわたしの視界の先で、黒のバケットハットに薄い青色のサングラス、黒いマスクをつけた男の子がわたしの部屋の前でスヤスヤを眠っているからだ。


こんなところで眠ってしまうなんてどれだけ疲れていたんだろう。

じゃなくて……この人は誰……?

よりにもよってなんでわたしの部屋の前で力尽きちゃうんだろう。


いや、そもそも角部屋なんだから間違わないでよ。
もしかして部屋の階、間違えたとか?