「そんな可愛い声出したら襲っちゃうよ」
「お、おそ……!?」
とんでもない発言に驚いて、思わず漆葉くんの方に視線を向けて口をパクパクさせるけど言葉が続かない。
「ウブだな~~~そういうところもいいけど」
そう言いながら、わたしの体を自分の方へもっと引き寄せた。
先程より近くなった距離にもうわたしは瀕死寸前。
「か、からかわないで……!」
「からかいたくなる柚音ちゃんが悪いんじゃね?」
なんて、視線の先でにやりと意地悪な笑顔を浮かべている。
なんでこんなことになってるの……!?
「やめてよ……こんなのバレたら……」
入学早々、退学なんてことになったら最悪だ。
「じゃあ、バレなかったらいいんだ」
「そ、そういうことじゃなくて」
「こんなに顔真っ赤にさせて俺にドキドキしてるくせに?」
「っ、」
そんな意地悪な言葉にますますわたしの顔はぼわあっと熱を帯びて赤くなっていく。



