パーフェクトな君の弱点。



「お母さんは覚えてるに一票だけどね。さあ、これ食べて早く帰りな」

「はーい。いただきまーす」


机に用意された夜ご飯をもぐもぐと食べる。


「そういえば、お隣さんに挨拶できたの?」

「ううん。忙しい人みたいで中々会えない」


そう、わたしが一人暮らしをしているマンションのお隣さんはかなり忙しい人みたいでほとんど家に帰ってきていないように思う。

社畜なのかな……?


「あら、そうなの。会えたらきちんとご挨拶するのよ」

「わかってるよぉ」

「あんた、いつも返事だけは立派なのよね」


お母さんの小言を無視して、ご飯を口に入れる。

わたしの部屋は角部屋だからお隣さんは一人。
でもこんなに忙しい人だと、きっとサラリーマンとかなんだろうな。


漫画とかドラマとかで観るお隣さんと恋が始まる――とかいうドキドキな展開はなさそう。
でも、来週からついにわたしも高校生になるんだから恋の一つや二つ、彼氏の一人や二人はゲットするぞー!