パーフェクトな君の弱点。



『うーん、弱点……あ、一つだけあります』

『なんでしょうか?』

『それは僕だけの秘密です』


人差し指を唇に当てて、ウインクをして誤魔化した善くん。


きっと、彼のファンはあのウインクと仕草を見た瞬間に彼の弱点のことなんて頭から消え去ったと思う。

まあ、そんな爆イケ善くんを観てテレビの前で発狂していたのはわたしの一緒なんですけど。


「弱点?」

「うん。この前、秘密って言ってたやつ!」

「柚音ちゃん、秘密の意味知ってる?」


なんて、呆れたようにクスリと小さく笑った。

むー、それくらいわたしだって知ってるし。


「知ってるけど、善くんの弱点知りたいの!」

「んー、どうしても?」

「どうしても!」


わたしが前のめりでそう言うと、善くんは「しょうがないなあ」と体をゆっくりと起こした。

善くんの弱点って一体、なんなんだろう……!