「そんなに言われると照れる。あれ、柚音ちゃんのこと考えながら作ったんだよね」
「えっ……!?」
そうだと嬉しいなあ、くらいにしか思っていなかったからまさか本当にわたしのことを曲にしてくれていたなんて。
嬉しさがじわじわ込み上げてきて、頬がだらしなく緩む。
「柚音ちゃんだって、俺がどれだけ柚音ちゃんのこと好きか知らないでしょ」
「し、知ってるよ……!」
「嘘つき」
その言葉が耳に届くと同時に、善くんが少し体を起こして、自分の顎をくいっと持ち上げると、わたしの後頭部を押して少し強引に唇を重ねた。
「んん……っ」
「柚音ちゃんがいないと生きてけないくらい俺は好きだよ」
「ふぁ……んっ……」
自分でも驚くほど甘い声が漏れる。
とろけてしまいそうなほど甘い口付けに溺れてしまいそうになる。
だんだんと頭がクラクラしてくる。
「ぜ、んく……ん」
もうダメだ。酸欠になっちゃう。
「だから、ずっとそばにいて」
その言葉にわたしはゆっくりと深く頷いた。
当たり前だよ。
もう離れるわけないじゃん。



