パーフェクトな君の弱点。



「うぅ……っ」

「泣きすぎだよ」


わたしの頬を伝う涙を優しくそっと親指で拭ってくれる。


「わたし……っ、善くんしかダメなの……っ」


こぼれてくる涙を必死に拭いながらそう言うと、善くんはふっと目を細めて、


「俺と一緒だね。俺を選んでくれてありがとう、柚音ちゃん」


と、わたしをぎゅっと優しく抱きしめて頭をそっと撫でてくれた。


「わたしこそ、選んでくれてありがとう。善くん」


善くんといつまでも甘い幸せに浸っていたいよ。


こうして、無事に仲直りできてわたしたちは残りのお昼休みを一緒に過ごすことにした。


「善くん、ごめんね」

「ん?」

「別れるなんて言っちゃって。傷つけたよね」


わたしが弱かったばかりに善くんの気持ちを無視しちゃっていた。

あの時、ちゃんと話を聞いていればこんなことにはならなかったのかもしれない。