パーフェクトな君の弱点。



にっこりと目を細めて柔らかく笑った沙綾ちゃん。


「うん……!ありがとう、沙綾ちゃん!わたし、善くんに自分の想い伝えてくる!」


そう言って、地面を蹴って駆けだした。

善くんはどこにいるんだろう……。

今日は学校に来ているのかな?
音楽室にいたりしないかな……?

わたしは彼との思い出が詰まりすぎている音楽室には別れてから行けていなかった。

もしかしたら、善くんは音楽室にいるかもしれない。

そう思って、一般科の校舎に入って音楽室を目指して走る。


先生、廊下走ってごめんなさい!

緊急事態だから今日だけは許して!


なんて、心の中で謝罪しながら階段を駆け上る。

早く、早く善くんに会ってちゃんと伝えたい。

やっと、目的の音楽室に着いてガラッと勢いよく扉を開けるとそっと目を閉じてピアノを弾いている愛おしい彼の姿が目に入った。

だけど、音を奏でるのに集中しているのかわたしが来たことに気づいていない。