パーフェクトな君の弱点。



わたしが彼女の肩に手を置いて、頭をあげるように諭すと彼女はゆっくりと顔を上げて今にも泣き出しそうな顔をしてわたしを見た。


「本当は報道が出た後にちゃんと謝ろうと思ってたんだけど仕事でなかなか学校に来れなくて、

久しぶりに来れたと思ったら善と別れたって村瀬くんに聞いて、いても立ってもいられなくなって……」


ぽつり、ぽつりと小さな声で紡がれる言葉を聞き逃さないようにわたしはしっかりと耳を傾ける。


「それでわざわざ探してくれてたの?」


わたしのことなんか探してくれるなんて。

沙綾ちゃんって、ちょっと怖いイメージがあったけどそうじゃないのかもしれない。

ただ、純粋に善くんのことが好きなだけできっといい子なんだろうなあ。


「だって、あたしあなたに酷いことしちゃったし……」

「酷いこと?」

「善とは似合わないとか捨てられるとか……」


本当に悪いと思っているのか後半にかけて段々声が小さくなっていく。