「そこ、にいるはずなのになあ」 クマのぬいぐるみに埋めていた顔をむくりと上げて、壁を見つめる。 あの先に善くんが住んでるのに。 こんなに近くにいるはずなのに、すごくすごく遠く感じる。 善くんは優しいから今でも忙しい合間を縫ってわたしと会う時間を設けてくれている。 それでも、寂しいもんは寂しいよ。 目の奥が熱くなってきて泣きそうになってきたからもう一度クマのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめ、顔を埋めた。