パーフェクトな君の弱点。



―――だから、お前のことが好きで好きでたまんねぇっつってんだよ。


頭の中で色んなことを考えていると、いつの間にか映画は終盤に差し掛かっており、男の子が女の子に本当の気持ちを伝えるシーンになっていた。


「キャー!やっと言ったね!かっこいい~~!!そして莉乙ちゃんよかったねぇ……っ!」


またもや、目の前でキャーと興奮気味に叫んだと思えば、二人が無事に結ばれて安堵したのか涙を流して喜んでいる彼女。


忙しいやつだなあ。

でも、柚音ちゃんを見ていると落ち着くし癒される。

エンディングでSiriusの曲が流れ、柚音ちゃんが目を閉じて聴き入っている。

いつもこんなふうに俺たちの曲とか動画を聴いたり、観たりしてくれてんのかな。


「はあ〜〜ほんっとにキュンキュンしちゃった!」


嬉しそうに顔をほころばせながら満面の笑みを浮かべて楽しそうだ。

でも、俺は内心楽しくない。