パーフェクトな君の弱点。



「美味しい。でもこのハート崩すのもったいなくてさ」

「そんなのいつでも描いてあげるから食べちゃいなよ」


そう言いながら、モグモグとオムライス頬張る。

ハムスター柚音ちゃん。

なんて、心の中で呟きながら柚音ちゃんのいう通りハートを崩して食べる。


いつでも描いてくれる。

当たり前に明日やその先のことを口にしてくれる彼女に嬉しい気持ちになる。


「「ご馳走様でした」」


ご飯を食べ終わって、食器を洗い、二人でテレビを観ながらくつろぐ。

この何でもない時間にすごく幸せを感じる。


柚音ちゃんもそうだったらいいな。

普段は会えない分、こうして会える時間を大事にしたい。


「善くん、何観るー?」


俺の足の間に挟まってすっぽりと収まっている彼女がテレビのリモコンをいじりながら聞いてきた。