パーフェクトな君の弱点。



「うまそー」


俺、柚音ちゃんが作る料理好きなんだよね。

家庭の味っていうか食べると心がほっこりしてあったかくなるんだ。


「食べよっか。いただきます」

「いただきます」


ケチャップ……。

そうだ、柚音ちゃんにかけてもらお。


「柚音ちゃん、ケチャップかけて。絵でも描いてよ」

「絵!?」

「そー、早く早く」


そう急かしながらオムライスを柚音ちゃんの方に向ける。


「うーん、じゃあ愛を込めて~~じゃ~ん!」


弾んだ声で俺に見せてきたのはハートの描かれたオムライス。

うん、可愛い。


「柚音ちゃんの愛情独り占めだな。ありがと」


ハートの描かれたオムライスを端からスプーンですくって食べる。

なんかせっかく描いてもらったから食べるのもったいなくなってきたな。


「どう?美味しい?」


何も言わないことを不安に思ったのか、俺の様子をうかがってくる。