パーフェクトな君の弱点。



「むっ……善くんの周りには可愛い子がたくさんいるからわたしも頑張らないと!」


少し体を離して、ぎゅっと拳を握って気合を入れている柚音ちゃん。


「俺は柚音ちゃんしか見えてねえのに」


共演者とか言い寄ってくる人もいるけど、そんなの微塵も興味がない。


「もー、善くんにそう言われたら頑張る気失くすからやめて!ほら、お腹空いてるでしょ?オムライス作ったから食べよ」


柚音ちゃんに手を引かれて、リビングへと移動する。

机の上には既に形のいいオムライスが置かれていて、グーっとお腹が鳴った。


「あ」

「ふふ、早く食べよ」


クスクス、と楽しそうに肩を揺らして笑う彼女。

恥ずかしいけど、柚音ちゃんが楽しそうならそれでいい。


「俺、手洗ってくる」

「はーい」


手洗いうがいを済ませて、リビングに戻るとオムライスとは別にサラダが用意されていた。