「どこまででも惚れさせないと気が済まない」
だから、どこまででもわたしのこと好きになってよ。
頬を伝う善くんの涙を親指でそっと拭う。
「柚音ちゃんがいたら俺、無敵になれる気がする」
「ふふ、無敵になっちゃってよ」
ふわり、と善くんの匂いが鼻を掠め、体が温かいものに包まれる。
久しぶりに感じる善くんぬくもりに何だか泣きそうになる。
「柚音ちゃん、ずっと会いたかった。寂しい思いさせてごめん」
「ううん……善くんこそ、毎日お疲れ様。ちゃんと寝れてる?」
「柚音ちゃんと付き合ってから調子いいんだ。やっぱ俺ら遺伝子に相性いいんだな」
善くんの体調が大丈夫そうならよかった。
「ふふ、そうだね」
体が離れて、ずっと聞きたかったことを口にした。
「そういえば、善くん。そのクマはどこから持ってきたの?」
学校のどこに、何のためにそんな物が置かれていたのか不思議だ。



