照れくさそうに笑う彼が心の底から愛おしいと感じる。
仕事中もわたしのことなんか考えてくれてたんだ。
ただそれだけのことで嬉しい気持ちになる。
「ありがとう。嬉しい。大事にする」
「ん、大事にしてあげて。でも、他の男に触らせてたのはイケないことだよね、柚音ちゃん」
「え?」
先程の甘い空気はどこへ行ったのやら今度はジリジリ、とわたしに迫ってきて校舎の壁に追いやられる始末。
「な、なんで善くん……!」
「好きだから嫉妬してんだけど。それ以外何があんの?」
こんなときなのにわたしの心は単純なので、キュンとときめいてしまっている。
善くん、わたしのことまだ好きでいてくれたんだ……!
なんて、安心してる場合じゃなくて。



