「善くんのバカにしないで」
気づいたらわたしは彼女たちの前に立って、そう言っていた。
いきなり現れて否定された女の子たちは一瞬、目を丸くして驚いてすぐに眉間にシワを寄せて顔をしかめた。
「は?なんなのいきなり」
人に対して自分の思っていることを口に出すことがあんまりないから恐怖で足が震え、ぎゅっと自分の拳を握りしめる。
それでも、それでもさっきの言葉たちは許せない。
「確かに善くんは何でもできちゃうし、パーフェクトに思えるかもしれないけど、
その裏で何倍も努力してるんだよ。わたしたちに見せないだけでほんとは完璧なんかじゃない。
完璧に見えるようにしてるだけだよ。だから……だから、彼の努力を踏みにじらないで……!」
言葉にした途端、堰を切ったようにポロポロと大粒の涙が溢れ出てくる。
耐えられなかった。



