パーフェクトな君の弱点。



不覚にも胸がドクンと高鳴ってしまったではないか。


「今日の髪型、可愛いね」


そう言って、わたしの小さなお団子の1つを優しく触る。


男の子に触れられるという免疫があまりないわたしにとってはその行動にすら、ドキドキしてしまう。


「あ、ありがとう」

「柚音にすごく似合ってる。あ、漆葉だ」


カズくんが呟いた声に反射的に体が動いて、そちらに視線を向ける。


「あ……」


だけど、振り向かなきゃよかった。
わたしの視線の先で善くんと沙綾ちゃんが仲睦まじそうに歩いていたからだ。

しかも、沙綾ちゃんは善くんと腕を絡めている。


ズキン、と鋭利な刃物で引き裂かれたように胸が痛む。

早く目を逸らしてしまえばいいのになぜか逸らせない。
こんなの見たって自分が傷つくだけなのに。