パーフェクトな君の弱点。



「そうですけど。柚音ちゃんに何か用?」

「おばさんから柚音が熱出したから様子を見に行ってほしいって頼まれて……。なんでここにお前がいるんだ?」


おばさん……って柚音ちゃんのお母さんのことか?

そういえば、幼なじみだとか言ってたしな。
わかってたけど、柚音ちゃんが呼んだわけじゃないってことか。

ホッと心の中で安堵する。


「あー、柚音ちゃんなら今寝たばっかりだから帰ってください」

「俺の質問に答えろ」


俺を見る視線は鋭くて、声にも怒りが含まれている。


この感じだと柚音ちゃん、まだ付き合ってる人がいること伝えてないな。

まあ、あのお人好しだと彼氏がいると言うのも苦労しそうだ仕方ないか。


「柚音ちゃんは俺と付き合ってるんで。諦めて帰ってください」

「は?今なんて?」


眉間にシワを寄せて、目を大きく見開いて驚いている。

驚くのも無理はないか。
柚音ちゃんが自分との約束を覚えてくれていた時点で、両想いだとか思ってたんだろうな。