パーフェクトな君の弱点。



「善くん、もうできた?」


モゾモゾとベッドから抜け出してスリッパを履く。


「うん、食べれる?」

「……食べる」


フラフラと足取りの危ない柚音ちゃんを支えながらリビングの椅子に座らせる。

そして目の前に置いてある鍋の蓋を開けてあげると、


「美味しそうだね」


と、ニコニコしながら柚音ちゃんが言った。


ただのお粥でこんな反応してくれるなんてな。


「自分で食べれる?」


ちょっとからかいたくなってそう言ってみると、


「うーん、食べれない。善くん、食べさせて」


と、レンゲスプーンを俺に渡してくる。


冗談のつもりで言ったのに。

いつもなら食べれるし!とか言ってきそうなのに熱が出てるだけでこんなに甘えたになんの?

いや、これはこれで可愛いんだけどさ。


「はいはい」


柚音ちゃんからスプーンを受け取って、お粥を食べやすいように少量だけスプーンですくって、フーフーと冷ます。