パーフェクトな君の弱点。



【柚音とまた話せるなんて夢みたいだ。今まで会えなかった分、これからはたくさん会ったり、話せたら嬉しいな】


本当に嬉しそうにしながらこの文章を打ってくれているところが想像できて胸が痛い。


「うぅ……純粋な好意ほど胸が痛い」


善くんに出会う前のわたしだったら超ウルトラハッピーな気持ちで返信できたんだろうけど今はそんな気持ちにはなれない。


カズくんのことは今も幼なじみとしては好きだけど、異性として好きなのは善くんだから。


ほんとに早く断らないと。


いつまでもカズくんの気持ちを踏みにじるようなことはしたくないし。

かと言って、こんなメッセージで断るなんて失礼だからできない。


【ありがとう。また会えたことお母さんにも報告しとくね】

と、当たり障りのない返信をしてスマホの画面を落とした。