まるで嵐が去ったような気分だ。
「ゆ、ゆのたん……まさか前言ってた人って……」
希織ちゃんがワナワナと震えながら言った。
「そ、そう。上埜和真くんです……」
「えー!そうなの!?」
「うん、幼なじみで」
「そうなんだ。ビックリした……それにしても告白されるなんてね」
「ど、どうしよう……ちゃんと断らないと」
わたしには善くんがいる。
名前は出せないけど、カズくんの気持ちに応えることはできない。
「それもあるけど、周りもすごいことになってるよ」
希織ちゃんの言う通り、みんなわたしの方を見てコソコソと話をしている。
これは、まずい。
変な噂が回らないかが心配だな。
「……大変だ」
約束はしたけど、こんな公開告白なんて聞いてないよ。
善くんが見てなかったことを祈るばかり。
どうか、どうか善くんに見られていませんように。



