パーフェクトな君の弱点。



まあ、生徒のプライベートを守るためにこの学校で起こったことをSNSに上げたりするのはご法度で禁止されているから大丈夫だとは思うけど。


「あ、いや、うん。大丈夫」

「久しぶり、柚音。約束覚えててくれたんだな」


眩しいほど輝かしい笑顔を向けられて懐かしい気持ちになる。

そういえば、この笑顔が好きだったんだよね。


「うん、覚えてたよ」


まあ、ちょっと最近は善くんのことで忘れちゃってたけど。


「嬉しい。もう会えないかもしれないって思ってた」

「カズくんこそわたしのこと覚えててくれてたんだね」

「覚えてるに決まってるだろ。ずっと会いたかったんだから」


きっと、善くんに出会う前のわたしだったらその言葉にドキドキして胸を踊らせていたはず。

でも今はわたしの中には善くんしかいない。

いつの間にこんなに善くんのこと好きになってたんだろ。