そんな笑顔にまた俺の心は癒されていく。
「柚音ちゃん」
俺は彼女がまだベランダにいるにも関わらず、再びスマホを耳に当てた。
『ん?なあに?』
彼女はそんな俺を見て、自分もスマホを耳に当て直した。
「夜更かしせずに早く寝ていい夢見てね。おやすみ」
と、言ってからチュッとスマホに向かってリップ音を鳴らし、柚音ちゃんの反応を聞く前にピロリンと電話を切って、部屋に戻った。
どうせ、今頃ワナワナと耳を押えて震えながら顔をリンゴみたいに真っ赤にさせてるんだろうなあ。
はあ、ほんと可愛い俺の彼女。
みんなに自慢できねえのが残念だけど柚音ちゃんの可愛いところは俺だけが知っていればいい。
「さ、風呂入ろっと」
風呂に入っている間に柚音ちゃんから【善くんのバカ!】というメッセージ共にクマが怒っているスタンプが送られてきていたのをベッドに寝転んだ時に気づいて可愛くてニヤけたのは内緒。