パーフェクトな君の弱点。




「今日、いつも雰囲気が違うかったのって俺の好みに合わせたから?」

「……うん。こんな格好、背伸びしたのはわかってたよ」


それでも、ちょっとでも善くんに好きになってもらえるように頑張ったつもりなんだよ。

全然効果がなかったし、むしろ善くんのタイプの女の子を見つけちゃったけど。


「俺の好み、もう更新されてんだけど」

「え、そうなの?」


ビックリして、パッと弾けるように視線を上げた。


いつの間に?

あの雑誌て先月に出たばっかりのやつだから結構最新情報だと思ってたんだけど。


「うん。髪型はロングでゆるふわパーマがかかってて、性格はうるさいくらい明るくてお人好しで心配になるくらいチョロくて、可愛いものが好きでクマのぬいぐるみが似合うような女の子。あとはー……俺が抱きしめた時にすっぽり埋まる感じがタイプかな」


「そ、それって……」


今、善くんの口から出たタイプは驚くほどわたしにピッタリ当てはまるものが多かった。