パーフェクトな君の弱点。



それから順調に撮影は進んで、Siriusの表紙を飾るための撮影が始まった。


「ゆのたん、おつかれさま~!めっちゃくちゃよかったよ!可愛かったし本当のお姫様かと思ったくらい!」


着替えが終わってスタジオに戻ると、希織ちゃんが満面の笑みで頭をよしよしと撫でてくれた。


「ふふ、ありがとう」

「漆葉くんもメロメロだったじゃん!」

「そんなことないよ。終わった後はなんか素っ気ない感じだったし」


今日の善くんは撮影の時以外はなんだか素っ気ない。


「まあ、次の撮影もあったから仕方ないよ」

「そうだよね」


メソメソしてても仕方ないとわかっているけど、善くんの態度にすっかり振り回されてしまっている。


「ゆのたんの気持ちはちょっと分かるけどね。好きな人が芸能人だといらない不安も増えるよね」

「やっぱり、希織ちゃんもそうなの?」


希織ちゃんは普通にしてたからてっきり何とも思っていないものだと思っていた。