パーフェクトな君の弱点。



「そんなに喜んでいただけたなら嬉しいです」

「本当にすごいです!天才だと思います!」


おバカ丸出しの感想しかでてこないけど、心の底からの本心だ。

わたしの言葉にお姉さんたちは「ありがとう」と言ってクスリと笑った。


なんか、テンション上がってたけど恥ずかしくなってきた。


「お姫様、ご用意はいかがでしょうか」

「ぜ、善くん……!」


ドレスを踏まないように裾を持ち上げて、わざわざ迎えに来てくれた彼の元へと駆け寄る。


「いいじゃん。馬子にも衣裳って感じで」

「なっ……!それ褒めてないから!」

「嘘だよ。とびきり可愛いお姫様、参りましょうか」


そう言われ、手を差し出されたので周りの目が気になりながらもそっとその手を取ると、善くんはわたしの歩幅に合わせて歩いてくれた。

まるで、本当にどこかのお姫様になった気分だ。