パーフェクトな君の弱点。



わたし、彼に食べ物と間違われて耳食べられた……?

じんじんと熱を帯びているのは気のせいじゃない。

これ、起きたらやばいよね……?
昨日は起きてって思ってたけど、やっぱり今はまだ起きないで!

そう心の中で必死に願ったのも虚しく、彼の瞼がピクピクと動いてそのまま瞼がゆっくりと開かれていく。

彼のアーモンドのような茶色い瞳とバッチリ目が合う。


「……は、誰?」


そう言いながら目をぱちぱちとさせて驚いている。

いや、それを聞きたいのはこっちです。
なんて言えずに目をきょろきょろさせて言葉を探す。


「あ、えっと……ここの住民です」


それくらいしか言葉が出てこなかった。
だって、それ以外に伝えられる情報がなかったんだもん。