パーフェクトな君の弱点。



「うん、ありがとう」


そう言いながら善くんの横にちょこんと座った。

なんかいつもと違う場所だからなのかソワソワしてしまう。


「今日、なんかいつもと違う」


じっとわたしを見つめて言われたのは気づいてほしかったことでドキリと心臓が跳ねた。


「え!?あ、うん。前髪あげてみた」


恥ずかしい気持ちになりながらかきあげた前髪を触る。

なんて言ってくれるかな……?

ちょっとでも善くんに近づけたかな?


「ふーん。なんか私服も意外だった」


「え……?」


「もっと可愛い感じで来るのかなって思ってたから」


あれ……?

なんかあんまりリアクションよくないんじゃない?


「変、だったかな……?」


頑張った感がでちゃってたのかな。
童顔のわたしにはこんな服装や髪型は早かったかな。


「いや、別に」


返ってきたのはそれだけで、心がズキリと切なく痛んだ。

いつもみたいに褒めてもらえると思ってたのに。
わたしってば、とんだ大馬鹿ものだ。