パーフェクトな君の弱点。



ここに善くんがいるんだ……。


数日前に会ったばかりだけど、アイドルの善くんに会うのはこれが初めてだからなんか緊張してしまう。


コンコン、とノックをすると「はーい。どうぞ」と満くんの声が聞こえてきた。


チラリと希織ちゃんの顔を盗み見ると、彼女はわたしとは違ってケロリとしていた。


なんで希織ちゃん、そんな平気そうなの……!?


あ、でも二人は幼なじみだからそんな緊張とかしないのかな。


ガチャリ、と希織ちゃんが扉を開けてその後ろにわたしも小さくなってついていく。



「満!久しぶり!」


「希織、久しぶり。元気そうで何よりだよ」


「うん!元気だよ!漆葉くんは初めましてですよね。わたし彼の幼なじみでゆのたんと友達の野原希織です。よろしくお願いします」


そう言って、善くんに向かってお辞儀をした。

すると、善くんも椅子から立ち上がって「こちらこそよろしくお願いします」と頭を下げた。