【完】遊佐先生の甘い熱





乃蒼のお兄ちゃんって、確か一個上。
一回だけ見たことあるけど、高校生なのに金髪で、ピアスもバチバチ。



すっごーくチャラそうだったね。
そんなお兄ちゃんがうるさいって…?





「女の子と会うとき、何があってもいいように持ち歩いとけってさ」


「へえ……やっぱりチャラいんだ」


「彼女取っかえ引っ変えしてる」





むしろ、彼女なのかどうかすら分かんないって乃蒼は言う。
こわいよ…軽い人、苦手。




「乃蒼も?」


「…は?」


「乃蒼も、女の子取っかえ引っ変えする?」


「……いや、あのさぁ…」




あたしの靴を脱がせて、絆創膏を貼ってくれる。
こうしてたら、シンデレラと王子様みたいだね。




「…俺が女たぶらかしてるとこ見たことある?」




んー。
確かに、ないかも?



見た目に反して意外と真面目くんだよね。
好印象! ってか、じゃなかったら友達になってないし。