【完】遊佐先生の甘い熱






「弥生、なんか飲み物いる?」





半分投げ終わったとこで、乃蒼がそんなこと言い出した。
気が利く。モテる理由、垣間見えた気がする。





「コーヒーがいい」


「お前いつもそれだな。運動とコーヒーって相性悪いと思うけど…」


「えー、じゃあなんでもいい」





コーヒー大好きなんだもん。
もう。先生はそんなこと言わないよ?
いつもなにも言わずに買ってきてくれる。





「じゃあ待ってて」




乃蒼が自販機のほうに行ったあと、あたしはぼーっと先生のことを考えてた。
会いたいなぁ…。




土日はキライ。
休日でも先生に会えることを考えたら、やっぱり部活入ればよかったなぁ…って毎回思うけど。




月曜日は、プールがある。
想像するだけでにまにましちゃう…。
先生にこんなところ見られたら『変態』って怒られちゃうかな。





でも、言っちゃえばね。
先生のあんな姿、あたしが独り占めしたいよ。



先生が先生である限り無理だけど。