五月末の放課後。
茉白の付き添いで、カバンを教室に置いたまんま、中庭に出向いてきた。




「茉白って残酷だね」


「…いや、言い過ぎたかなとは思ってるよ…」





男の子に告白されちゃった茉白ちゃん。
『不安だからついてきて!!』って…。



なんで茉白も不安がってるの?
きっと、男の子のほうが不安だったと思うよ。





男の子と対面して、すこし。
なかなか言い出さない彼にしびれ切らしちゃった茉白。




『言いたいことあるならはやく言えば…?』




うーん。
余計焦らせてたね。



よくないよ。
茉白。




そしてやっと好きだと言ってくれた彼に対して。




『ごめんけど…わたし、彼氏とかほんっとにいらない。他にもいいひといっぱいいるよ』




せっかく勇気出して告白したのにそんなこと言われたら…。
心折れちゃうよね?
あたしもきっとそう。