「今はお前らみたいな悪ガキがいるから、どうだろうなぁ」





そんな文句を垂れながら立ち上がった先生。
悪ガキって…。
なんで水城先生も遊佐先生も、こんなに口が悪いの。





「サボらずにちゃんと参加しろよ。泰志が寂しがるぞ」




それだけ言い残してまたウォーキングに戻った先生。
…暇なのかな。




そういえば…遊佐先生が教師になった理由って、聞いたことなかったかも。
今度聞いてみよ。






「百瀬ぇーっ、穂村ぁー!!」






遠くのほうから、愛おしい声。
あたしの名前を先に呼んでくれた。
それだけで、超幸せなの。




…変かな?
それでもいい。




先生、今日も好き。
明日も明後日も、今より好きは大きくなるよ。




生徒を好きにならないの知ってて、無謀な恋をしてます。
あたし…先生のこと振り向かせるために、頑張ってみてもいいかな?





「せんせ」


「百瀬は俺のチームな!」




見上げると、太陽みたいにまぶしい笑顔を向けられた。
先生はいつでもあったかい。




うん…。
あたし、どこまでもついてく。
先生のこと、考えない日、ないよ。




届かない思いを抱きしめて、楽しそうな先生の背中を見つめてた。