どうしたらいいのかなぁ…って、頭を抱えながら向かう体育館。



今日の体育はバレーだから、コートの準備とかで早めに来るようにって先生から呼ばれてた。



授業がはじまるまでのちょっとの時間、ふたりきり。




それだけで喜んじゃって、単純かな?
こういうところが子供なんだね、たぶん。





「——です」




…え?
先客? 嫌な予感。



体育館裏。
死角になってて普通の場所からは見えない位置。



少ししか聞こえなかったけど、女の子だった。
…勝手にその先を想像して、涙が溜まる。




こういうので泣いちゃうから、あたしは全然成長できてない。
…まだ、ダメ。先生の隣に…立てない。





「……ごめんな。お前のこと、そういう目で見れない」





遅れて聞こえてきたのは、確かに先生の声だった。
でも…なんだか、違和感。




何度か先生が告白されているところを見たことあるけど。
いつも、こんな言い回しだったっけ?