( 弥生SIDE )











12月あたま。



結局、先生が飛鳥さんを引きずってるのかわからないまま。



ねえ、なんではぐらかしたの?
やっぱり…好きだから? あたしが傷つくと思った?



もう、先生のことがわかんない…。




「やっぱ、先生のこといちばん知ってるのは飛鳥さんじゃない?」





茉白が言う。





「その見た目で行動するより考える派なのやめろよ」




乃蒼に茶化される。




…そう、なんだけど…。
飛鳥さんに聞きに行くの、なんか癪じゃない?



仮にも、あたしのライバルなわけだし…。




「ホントだよ。うだうだ悩んでるひまあったら行動に移しなって」


「…あー…どうしよ…」


「会いに行く一択じゃね」




会いに行くって…。




…でも、この前、一度だけ先生に聞いたことあるな。



飛鳥さん、この高校の近くの保育園で働いてるらしい。





「保育園なんて一個しかないじゃん、このあたり」


「物は試しだよな」





…やっぱり、そう思う?




放課後…行ってみる、かぁ。