「いつもお話に聞いてます」
……コイツ、なんでこんな余計なことしか言わないの?
もうむり。マジでむり!
飛鳥と会わせるのがいちばん怖かったんだよ。
その理由がこれだよな。
絶対そう。
「百瀬さんのこと気になってたから、会えてうれしい」
ほら。
百瀬、困惑してんだろ。
飛鳥は…ちょっと自由人すぎる。
このマイペース女。
「誤解しないでね。わたし、もうほんとに泰志にはなんの感情もないし。百瀬さんのことも、純粋に気になってただけだから」
なんの感情もない。
少し前までの俺だったらショックを受けてたんだろうけど。
…今は、何も感じなかった。
これってやっぱり…。
完全に、飛鳥への未練を断ち切ったってことでいい?
なぁ、百瀬。
俺のこと…まだ、飛鳥を引きずってるって思ってる?
そんな百瀬の。
困惑した表情ですらかわいいと思ってしまう俺。
…ちょっと、いや、だいぶ重症。