声まで拗ねてるの丸出しでちょっと恥ずかしい。
でも…だって、先生が悪いから。
もう絶対許してあげないって、そう思ってたのに…。
「そんなことだろうと思ったけどさ」
「……」
「…誰とも、”ツーショット”は撮ってないぞ?」
っ…。
ツ、ツーショット…?
魅力的な響きによだれが垂れる。
だって、そんなの…一生家宝にしちゃう。
「撮らないの?」
「……撮るっ…」
先生、ずるいよ。
またあたしの負け?
満足げに笑う先生の顔、なんだか憎めなくて…。
さっきまで怒っていた気持ち、どこかへいなくなりそう。
「百瀬だけ、特別なっ」
あ…怒りん坊さん、完全にバイバイ。
周りに聞こえないように少し小声でそう言って笑う先生、かわいい。
「じゃあ、百瀬のスマホ貸して」
「あ…はい」
大人しくスマホを渡す。
待って…先生が、あたしのスマホ操作してる。
どうしよう…自分が触られてるわけじゃないのに、なぜか顔が火照ってくるよ。