「弥生に似合うな、それ」
「ホントだ~。てか、イニシャル書いてある。おそろいしようよ」
茉白ちゃん、ナイス。
それが言いたかった。
あたしたちは三人でおそろいのストラップ買って、カバンに装着。
仲良しアピール、完了。
「先生も映ってよぉ~」
ふと。
遠くから、そんな声が聞こえてきた。
”先生”という単語に反応して思わず顔を向けると。
…なんと。数多の生徒と仲よさそうに写真を撮っている先生の姿が。
…信じられない。
先生と写真撮るためにあんなに頑張って一位まで取ったのに。
頑張らなくても、写真撮ってくれるんじゃん…。
あたし、損した気分。
「どしたの弥生、急に不機嫌」
「そりゃ、あれだろ」
不思議そうな茉白に、乃蒼が先生のほうを指さした。
そうだよ、あれだよ。
先生…また思わせぶりして、あたしをからかった…?