そして順位を確認する集団の輪から外れて、ドキドキ高鳴る胸を抑える。
ま、まさかこんなに良い順位をとれるなんて…。
「どうしちゃったの、弥生…」
茉白にも引かれてる。
いや…先生パワーとしか、言いようが…。
そこへ、あたしに力を分け与えてくれた張本人、登場。
「…百瀬、あれは頑張りすぎだろぉ…」
若干引き気味なの、ヤメテ。
自分でも引いてるから。
「でも…これで、ご褒美獲得?」
あたし、にって笑って先生を見上げる。
先生はあたしの大好きな青ジャージをなびかせて、困り顔で笑う。
「まぁ、これはあげるしかねぇよなぁ…」
「やったぁ」
「よかったね、弥生」
茉白にも実はご褒美の件は話してた。
だから頑張ろうねって、土日は茉白の家で勉強会をしたりしたんだけど…。
よかったぁ。
これで一安心。
心置きなく修学旅行にいけるね。
「…せんせ、楽しみにしてる」
「…はいはい」
たくさん、思い出ちょうだい。
先生のこと、一生忘れられないくらい…。