百瀬不足…?
それって、あたしを必要としてるってこと?
あたしが、先生不足を感じるように…。
っていうか、同じ気持ちってことじゃん。
相思相愛っていうんだよ、先生、そういうの。
あー…もう。
顔、あっつい。
「そうだ、百瀬見てこれ」
先生は何もなかったかのように話題変えるし…。
はぁ、振り回されてるなぁ…。
そして、先生はスマホの画面をあたしに見せてくる。
「わ…これ、飼ってるって言ってた猫?」
「そ! かわいいだろ」
先生が猫を飼ってるのは知ってたんだけど、実物をみたのははじめて。
可愛い…真っ白だ。
「この前実家帰ったときに撮った」
「かわいー…いいなぁ、猫」
先生のことほめたわけじゃないのに、なぜか先生が得意げになる。
ふふん、と鼻を鳴らしててとてもかわいい。…撫でたい。
「名前、なんていうの?」
「タナ。うちに来た時からよく棚の上に登ってたから」
タナちゃん。
先生関連の知らない情報、まだまだ出てくる。
…もっと、もっと知りたい。
先生のことで知らないことがないくらい。



