【完】遊佐先生の甘い熱






『ええー? やば! 脈アリじゃん、そんなの』




そう。
答えは当然、茉白ちゃんに電話。



はけ口ないと、爆発しちゃうからね。
恥ずかしさで。





「でも、もうそっからギクシャクしちゃって…」


『なんで言った方もそんなに照れるんだろ? …本当に恋愛感情としての好きだったんじゃない?』


「え…い、いやいや!! それだけはない! ぜったい!」


『絶対なの?』


「や……たぶん…?」




あたしが疑問符たっぷりで聞くと、茉白は『結局たぶんなんだね』と笑われた。



うん。
ていうか、そうであってほしい。



先生と両想いとか発覚した暁には、もう一生浮かれてる気がする。




『やばいねぇ。そんなの特別扱い以外の何物でもないもんねぇ』


「う…や、やっぱり?」




先生も、何度も“特別”って言葉を使ってたもんね。




『先生のファンの子たちに刺されないようにね、弥生』


「……こ、怖いこと言わないでよ茉白〜!!」


『あはは。まぁ、わたしとか乃蒼が守るから大丈夫だって』




た、頼もしい…。
乃蒼に関しては勝手に加担させられてるけど。



ごめんね。
あたしのためだと思って、護衛してね。




『でも、もっと攻めるチャンスだよ』


「…うん」


『がんばろうね、弥生。先生を落とせる日は近いよ』




…がんばる。
茉白の言葉を励みにして。
先生のことを想いながら、眠りについた。