「はい、おまちどうさま。豚骨と坦々麺ね」
お店の人が運んできてくれたラーメン。
乃蒼とかと食べるのとはちょっと違う。
緊張する…。
「いただきます」
あたしが言うと。
先生、ふって笑った。
え…なんで?
「いや、ごめん。百瀬って意外と礼儀正しいんだなと思ってさ」
「…もう。失礼しちゃう」
「うそうそ! そういうとこ好きだよ、百瀬の」
……え?
まって、先生、なんて言った?
好き、って…。
そういう意味での好きじゃなくても嬉しくて。
ぶわって顔が熱を帯びて。
…隣に座る先生の様子を盗み見たら、同じく赤い顔でラーメンを啜ってて。
……あの、いや、え?
この困惑はどこに、ぶつければいいんですか…?