今日は放課後じゃないよ。
いてもたってもいられなくて、昼休み。



先生が教官室でご飯を食べているっていう情報は、だいぶ前に入手済み。




ひょいって顔を出したら。
先生がこっちを向いて、にっと口角を上げた。





「お、百瀬」


「せんせ…」


「おいで」





手招き。
それ、好き。
おいでっていうの、好き。




初っ端あたしのほうがドキドキさせられてる。
幸先悪いよ、もう…。





「しつれいします」





いつもより礼儀正しくイスに座ると、先生もそれに違和感があったのはふふって笑った。


かっこい…。



って、ちがう!
先生の笑顔に見とれてる場合じゃなかった!




「せ、先生!」


「はいはい」


「っ…と、トリックオアトリート!!」




肩に力はいりまくりで叫んだあたし。
先生、意味わかんないって顔してるね。
いや、もしかしたらアホの子を見る目かも。