翌日。
なんとなく気まずいまま迎えた、週末。




乃蒼とは一言も会話なし。
目すら合わない。
…緊急事態。





「思春期男子?」




って茉白には笑われたけど。
そうだよ。
ふたりとも思春期男子と女子だよ。



告白という一大イベントが、あたしたちの間に壁を作ってるんだよ。





「乃蒼くんも男だねぇ」


「…え?」


「だって、こうなること分かってて告白したんでしょ、きっと」




お昼休み。
昨日親と喧嘩をしてお弁当を作ってもらえなかったという茉白は、お弁当代わりのパンを開ける。




「辛いと思うよ? 好きな子と喋れないってさ」


「…うん」



そう、だよね。
あたしが我慢させてるんだよね。
返事したらいいだけなのに…。



昨日の今日だし。
あのまま返事しとけばよかったのに、変に逃げちゃったせいで言い出すタイミングがなくなってる。



……自業自得。
あー、どうしよう。