【完】遊佐先生の甘い熱






「……俺さ、弥生に隠してることあるよ」





突然のことだった。
乃蒼の言ってる意味が分からなくて、首を傾げる。



立ち止まる乃蒼。
それを振り返るあたし。



……隠してること?




「え…なに? こわいこと?」




あたしの問いかけに、乃蒼はふっと笑う。




「…ある意味、こわいかもな」




ますます意味がわからない…。
言いたいことあるなら、早く言ってよ。





「──……俺、弥生が好き」





さーっと風が吹いた。
あたし、髪を抑えるのも忘れて、乃蒼と数秒見つめあった。



……今、好きって。



それは、その…。
友達として、の好きだよね?




「残念ながら、ライクの方じゃない」


「え…」


「俺は本気で、弥生のことが好き。恋人になりたいってほうの意味で」




信じられなかった。
ついに、あたしの耳が壊れちゃったのかと思った。