【完】遊佐先生の甘い熱






まぁ。
相手が先生だったら、なんでも好きって言っちゃうんだけど。



でもね?
優しいところ好きだけど。



誰にでも優しいところ、ちょっと嫉妬してるよ。
あたし…まだ子供なの。その重荷に耐えられてない。





「百瀬、今日の放課後あいてる?」


「え? …うん」





走りながら話すあたしたち。
吊り橋効果ってやつ? すごく、胸がドキドキする。



いや…そうじゃなくても、先生に恋はしてるんだけどさ。






「じゃあ、この前言ってた教官室の掃除やろ」


「うん!!」





嬉しくて、テンションあがって。



突然スピードアップしたあたしに、先生は驚きながら。





「おい、百瀬ぇー!! サボんなよ~!」





って言いながら、追いかけてきた。
楽しい…楽しい。



体育の授業中なのに、ふたりきりみたいな空間。
落ち着く。心地いい。




先生は…こんな時間、楽しいと思ってくれますか?