( 乃蒼SIDE )
◎ ◎ ◎
どうしていいかわからずに、思わず弥生を家に招き入れてしまった。
あのまま泣きそうな顔で帰すわけにもいかなかったし…。
うん、たぶん、間違えてない。
「乃蒼は…なんで外にいたの?」
「俺はランニング」
「へぇ…頑張り屋さんだねぇ」
俺の部屋で縮こまって、まだ泣きそうに目を潤ませている弥生。
ごまかせてないって、それ。
俺がどんだけお前のこと見てきたと思ってんの?
「で、なにがあったわけ」
一階から持ってきたお茶を机に置いて、俺も弥生の横に座った。
びくっと肩が震えたの、見逃さなかったよ。
…聞かれたくない? 相手が俺だから?
きっと。
これが茉白だったら、もっとポンポン話してくれてたんだろうな。
あーあ。
情けない。
好きな奴ひとりにも頼りにされないとか。
男としての威厳、ゼロ。



